目次
東南アジア原産の植物の樹脂から作られているベンゾインは古来から呼吸器系のトラブルや呼吸器系の不調に定評があり使用されてきました。また、ベースノートのベンゾインは香りの保留剤としてブレンドオイルなどにも多く活用されています。
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東南アジアを原産とした12mにも成長するエゴノキ科の落葉広葉樹の樹脂であるベンゾインは古来よリ、【ミルラ】や【フランキンセンス】とともに薫香として使用され、悪魔を追い払うと信じられてきました。独特のバニラのような甘い香りは心に安心感を抱かせてくれるため、宗教行事などでも多く焚かれてきました。東洋ではお香や薬として重宝されてきました。
16世紀頃のヨーロッパでは【イヤーズ・バルサム(ベンゾインのチンキ)】や【バージンミルク(ローション)】の名前で知られていました。また、19世紀に入るとヨーロッパでは毛用品、薬用、フレグランスに多く使用させてきました。保湿や皮膚の再性を得意とし、乾燥肌の改善などを得意とします。
樹皮に傷をつけて粘度の高い黄赤色の樹皮が出ます。その樹脂から揮発性有機溶剤抽出法でベンゾインの精油は抽出されます。呼吸を楽にすることから【安息香】と呼ばれているとも言われています。
ベンゾインはバニラのような甘い香りの中にスパーシーさを感じ、温かみのある濃厚な香りです。これはベンゾインに含まれる『ベニリン』という成分によるもので、成分の含有量は多くないですが強い独特な香りを持っています。この香りは鎮静作用や緊張の緩和、イライラなどを鎮めてくれる働きがあります。
インドネシアやマレーシアを産地としたベンゾインです。ケイ皮酸エステル、バニリンなどを多く含みます。そのため、シナモンを感じさせる甘いスパイスのような香りがします。鎮静、鎮痙、鎮痛、お肌の再生、去痰、収れん、神経強壮などの作用があります。
タイ、ラオス、ベトナムなどを主な産地としたベンゾインです。安息香酸エステル、バニリンを多く含みます。そのため、バニラに似た甘い香りを感じられます。シャムアンソクコウノキは稀少なため、高価な精油となっています。
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ベンゾイン特有の甘い香りの成分には去痰、抗炎症、鎮静の作用を持つベンゾインは呼吸器系の強壮も得意としています。咳や喉の不調、気管支炎などにも作用してくれ、エタノールにごく少量を混ぜチンキ剤として水蒸気で吸入するなどの活用もなされています。
16世紀にも『ベンゾインのチンキ』が浸透しましたが、保湿作用や消毒、抗炎症、鎮静、皮膚の再生が得意なベンゾインは傷の消毒などとしても使用さてれてきました。切り傷や擦り傷などで微量の出血がある場合などにも作用してくれ、傷の保護にもなります。あかぎれやひび割れなどお肌の乾燥が原因となる傷の改善等にも作用してくれます。
抗菌、抗炎症、消毒、呼吸器系の強壮作用は風邪などウイルスによる不調の予防にも繋がります。鼻や口から侵入してくる菌やウイルスに抵抗し、予防につなげたり、症状の悪化にも作用してくれます。また、血行促進などの作用もあり血行が促されると体が温められ免疫力が強化されます。
お香にも使用されるベンゾインの甘くの濃厚な香りは鎮静作用があり、緊張やイライラ、不安など精神的な不調に対して気持ちを鎮めるだけでなく、神経の強壮も作用し、無気力な状態でも刺激を与えて活力を呼び起こしてくれます。
ベンゾインに多く含有している安息香酸ベンジルは疥癬の治療にも使用されています。殺菌、抗炎症などの作用があり疥癬だけでなくダニやシラミなどの治療にも使用されています。軟膏やローションに使用されています。
心のイライラや不安などを鎮めて冷静にさせてくれます。孤独感や喪失感に陥ったときなどにもマイナスな感情を和らげ、気持ちの転換を手助けしてくれます。ウッディ調の香りは安心感を与えてくれます。
抗炎症や保湿、お肌の再生などを得意とするベンゾインは乾燥肌の方にとくにおすすめです。乾燥を原因としたあかぎれ、ひび割れなどにも作用してくれます。痛みを和らげるだけでなく炎症を鎮め、痛みを和らげるだけでなく、保湿とともにお肌を軟化し、乾燥を防ぐ役割も果たしてくれます。
喉や鼻など呼吸器系の不調の際に炎症や痛みを抑え、呼吸器系を楽にしてくれる作用があるため、呼吸器系のケアにおすすめです。喘息や気管支炎などにも作用してくれ、症状の緩和にも繋がります。
お家で過ごす時間、移動中の車内など、空間での香りをとのしみたい時に不安や孤独感を和らげ、心を温めてくれるベンゾイン香りに変化をもたらしてくれます。ブレンドオイルに少量ベンゾインをプラスすることで、他の精油の香りの揮発を留めるの保留剤の役割を果たし、ベンゾインの香りは時間をかけて広がるので、同じブレンドでも時間の経過によって香りが変化します。
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【用意するもの】
キャリアオイル40ml、ベンゾイン1滴、ローズマリー2滴、ラベンダー5滴
【作り方】
キャリアオイルに各精油を垂らし入れて混ぜブレンドオイルを作ります。
【使用方法】
作成したブレンドオイルをシャンプーの前に頭皮や髪になじませていただきます。暖かいタオルで5分ほど蒸らします。オイルが浸透したらシャンプーでしっかり洗い流します。お肌の乾燥に作用してくれるベンゾインは頭皮ケアにもおすすめです。皮脂の分泌や頭皮の乾燥に働きかけ、頭皮環境を整えてくれます。
※皮膚刺激があるため使用の濃度に注意が必要です。
【用意するもの】
キャリアオイル30mlベンゾイン1滴、フランキンセンス3滴ジャーマンカモミール2滴
【作り方】
キャリアオイルに各精油を垂らし入れてよく混ぜブレンドオイルを作ります
【使用方法】
お肌の気になる箇所にゆっくりなじませていただきます。お肌の再生、引き締めなどを得意としたベンゾインは乾燥肌の方のスキンケアに特におすすめです。炎症を抑え、乾燥の予防とともにお肌の再生や軟化に繋がります。
※ベンゾインの香りが強いので濃度の調整が必要です。
※ブレンドオイルは作成後、高温多湿を避け、冷暗所で保管した上で1ヶ月程度で使い切ってください。
【用意するもの】
ベンゾイン2滴、ジャスミン2滴、ベルガモット5滴
【使用方法】
お湯を張った湯船に各精油を適数垂らし入れます。お湯とよく混ぜ入浴していただきます心の鎮静と刺激を行ってくれるベンゾインはネガティブな感情から抜け出しやる気を出したい時に手助けしてくれます。イライラや不安、孤独感を感じた時に心のリラックスとともに自信を取り戻したい時におすすめです。
【用意するもの】
お湯を張ったバケツや足浴器、ベンゾイン2滴、ジュニパー2滴、サイプレス3滴
【使用方法】
足浴器などに各精油を滴数垂らし入れてよく混ぜます。両足を入れて足浴を行います。蒸気とともに香りがお部屋全体に広がり、心のリラックスにも繋がります。ベンゾインには血行促進作用があり冷えやむくみの緩和にもおすすめです。
※皮膚刺激があるためベンゾインの濃度に注意が必要です。
【用意するもの】
アロマディフューザー、ベンゾイン2滴、ティートリー2滴、ペパーミント2滴、レモン4滴
【使用方法】
アロマディフューザーに水、各精油を垂らし入れ、芳香します。咳や喉の痛みだけでなく、風邪のひき始めに起こる喉に不快感を感じた時にベンゾインの活用がおすすめです。※ベンゾインの香りは濃厚なためブレンドして使用すると心地よく感じられます。
※アロマディフューザーの使用方法に従って使用してください。
【用意するもの】
アロマライト、ベンゾイン1滴、レモン2滴、ラベンダー3滴
【使用方法】
アロマライトの受け皿に各精油を滴数垂らし、芳香します。他の精油の香りが先に広がるので、香りの変化が楽しめます。心身のリラックスにおすすめです
※滴数が多いとベンゾインの香りが主張しすぎてしまうため他のブレンド精油によって滴数の調整が必要です。
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稀に皮膚刺激があります。妊娠中は避けてください。血圧降下、鎮静などの作用があるため低血圧の方や集中したい時の使用は避けることをおすすめします。香りが強いため少量で使用してください。粘度が高く、低温で固まるため保存に注意が必要です。
【原料植物名】アンソクコウノキ
【別名・和名】アンソクコウジュ(安息香樹)
【科名】エゴノキ科
【学名】Styrax benzoin
【主な産地】インドネシア、タイ、ラオス
【主な抽出部位】樹脂
【精油抽出法】揮発性有機溶剤抽出法
【成分の一例】安息香酸ベンジル、エステル類安息香酸、エステル類桂皮香酸、ベンジルアルコール、【アルデヒド類】バニリン
【ノート】ベースノート
本記事ではベンゾイン(レジノイド)についてご紹介させていただきました。興味のある精油について一つひとつ深く学んでいくのは楽しいものですね♪「もっとアロマを学んでみたい!という」お気持ちがございましたら、是非日本アロママイスタースクールをご検討下さい。アロマテラピーは奥が深くて楽しいですよ。
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